●田中歯科月信(2012.12月号)

「歯が抜けて あなた頼むも あもあみだ」一茶

江戸時代の俳人、小林一茶の句です。 一茶は元来歯が弱かったようで、50才を前にしてすべての歯を失ったと言われています。 最後の一本の歯が抜けてしまったころ、上記のような句に自分の気持ちを託しています。 歯のすべてを失ってようやく、噛むことの大切さを悟ったのか、あとは 阿弥陀佛の慈悲にすがるしかないという心境になったのでしょうか。


 木曜午後はインプラント等の手術日となっています。
 12月8,9日 インプラントの審美と偶発症に関するセミナーに参加(東京)



●田中歯科月信(2012.11月号)

インフルエンザ

インフルエンザは風邪と異なり、症状が重くなることがあるため、注意が必要です。特に高齢の方や持病のある方などが感染・発症した場合、重症化するリスクのある、決してあなどれない感染症です。そのような方たちに感染を広げないためには、感染した場合は「咳エチケット」を守り、医療機関の受診時にはマスクをする、回復後も2日間ほどは外出しないなどの配慮が必要です。

*咳エチケット:咳がでるときはマスクをする、マスクのない場合は口と鼻をティッシュ等で覆う、周囲の人からなるべく2m以上離れる


 木曜午後はインプラント等の手術日となっています。
 11月17,18日 (公社)日本口腔インプラント学会中国・四国支部学術大会(高知)に参加、
         歯科衛生士教育講座で座長




●田中歯科月信(2012.10月号)

歯周病と糖尿病

糖尿病の管理がよくできていない歯周病の患者さんは、いくら治療をしても歯周病がなかなかよくならないことをよく経験します。また、歯周病を治療することで糖尿病が安定することもあります。感染症に弱い糖尿病患者が歯周病にかかりやすいだけでなく、歯周病になると糖尿病の症状が悪化するなど、互いに影響を及ぼし合っていることが明らかになってきています。


 木曜午後はインプラント等の手術日となっています。
 10月21日 日本歯科先端技術研究所中・四国支部学術講演会に参加(小郡)




●田中歯科月信(2012.9月号)

日本と外国の歯の矯正への考え方の違い

欧米では、歯の矯正は当たり前で、子供から大人まで多くの人が矯正のお世話になっています。ところが日本では、欧米並みにまで矯正が浸透していないのが現状。

この違いは、文化や社会背景によって大きく変わってくると考えられます。例えば、欧米ではあいさつにキスやハグをするのは日常的です。相手と口を近づける習慣があり、食事マナーも厳しく、正しい歯並びであることは社会生活を営む上で重要なことなのです。

しかし、日本では昔、歯を見せて笑ってはいけないなどの社会背景があり、今日まで笑みに関する意識の違いが、矯正の普及にも影響しているのかもしれません。


 木曜午後はインプラント等の手術日となっています。
 9月21日〜23日 日本口腔インプラント学会学術大会に参加(大阪)




●田中歯科月信(2012.8月号)

歯周病は日頃のケアで撃退しよう!

(1) 毎日のブラッシング
毎日、きちんとブラッシングをして丁寧に歯垢を取り除くことがたいせつです。 ただし、「磨いている」と「磨けている」とは異なりますので、歯科医院でしっかりとしたブラッシング方法を学びましょう。

(2) 定期検診
歯垢を放っておくと、石のように固い歯石になります。こうなるともう日常のブラッシングでは取れません。少なくとも半年に一回は定期検診に行き、歯石除去と歯の健康チェックをしてもらいましょう。

(3) 早めの受診
歯周病は、初期のうちなら容易に完治することができますし、現在は治療法の進歩で、適切な治療とセルフケアをきちんとすれば、抜かずにすむケースが多くなってきました。
自覚症状があったら、痛みがなくても積極的に診察を受けましょう。


木曜午後はインプラント等の手術日となっています。
 8月19日 口腔インプラント専門医臨床技能向上講習会(東京)に参加




●田中歯科月信(2012.7月号)

金属アレルギーについて

金属アレルギーとは、スプーンなどの金属製品、アクセサリー、口の中の金属などによっておきるアレルギーのことをいいます。 女性に多い病気です。

症状の多くはその金属に触れている部分の湿疹、口内炎、舌炎などですが、時には、金属に触れている場所から離れた別の部位に症状が出てくることもあります。
手の平と足の裏に水泡を伴う湿疹が生ずる「掌蹠膿疱症」(しょうせきのうほうしょう)がその代表的なものです。

治療には、まずアレルギーを起こす金属の種類を突き止めることが大事です。
パッチテストという検査(皮膚科でおこないます)をおこなうことで、何の金属にアレルギーがあるかがわかります。
治療は歯科、口腔外科、皮膚科、アレルギー科、内科、耳鼻咽喉科等でおこないます。

歯科での治療は、原因として考えられる金属を避けるほか、口の中の金属をアレルギーのない詰め物への交換をおこないます。
掌蹠膿疱症の治療では、歯の根の治療、歯周病治療等もおこないます。


木曜午後はインプラント等の手術日となっています。
 7月5日 (公社)日本歯科先端技術研究所月例研修会




●田中歯科月信(2012.6月号)

インプラント治療の利点と欠点

インプラント治療はとても優れた治療法ですが、いくつか知っておくべき「欠点」もあります。

利点
 1.固定式の義歯にすることが可能
 2.良く噛める
 3.欠損歯の両側の歯を削る(ブリッジにするために)必要がない

欠点
 1. 費用や治療時間がかかる
 2. 健康な歯肉を切開し、骨を削らなければならない
 3. 骨が不足しているときは施術が困難
 4.感染したときのリカバリーが困難なことがある


木曜午後はインプラント等の手術日となっています。
 6月10日 (公社)日本歯科先端技術研究所定期研修会で講義(東京)




●田中歯科月信(2012.5月号)

妊娠と歯科治療

妊娠中は通常の場合と違い、注意しなければならない点がいくつかあります。

1, 治療の時期:妊娠2〜3ヶ月までと8ヶ月以降は不安定な時期なので応急的な処置にとどめる。比較的に安定している妊娠5〜8ヶ月の間に治療は済ませたい。

2, 薬剤やレントゲン検査:まれに胎児に影響を与えることがある。妊娠している可能性のある方はその旨お申し出いただくことが大切です。

 


木曜午後はインプラント等の手術日となっています。
 5月10日 (公社)日本歯科先端技術研究所月例会で講義


●田中歯科月信(2012.4月号)

睡眠時無呼吸症候群(SAS)について

睡眠中に10秒以上の呼吸停止が、1時間あたり5回以上ある状態を「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」といいます。

症状
睡眠時無呼吸症候群の患者さんの多くはいびきをかきます。また、深い睡眠が得られないことから、昼間に眠気が強い、集中力が低下する、体がだるい、朝の目覚めがすっきりしない、といった症状があります。そして夜間の酸素不足がひどいと不整脈を起こしたり、心不全の原因になります。

症状が重くなると
1時間あたりの無呼吸が20回以上に達するような重症になると寿命が短くなり、心筋梗塞や脳梗塞を発症する可能性が高くなると報告されています。

検査
睡眠時の無呼吸の有無や重症度、睡眠の深さなどを調べる検査がありますので、気になる方は病院で検査してもらいましょう。


木曜午後はインプラント等の手術日となっています。
 4月21日22日 ブレーンベース社インプラントセミナーに参加(神戸)


●田中歯科月信(2012.3月号)

歯・口&骨の健康編(「生活習慣改善Book」から)

すこやかな生活を支える歯・口・骨を守ろう!

1. 毎食後と寝る前に歯をみがく。
  むし歯・歯周病の原因のプラークをとりのぞきましょう。

2. 歯ブラシを常に持ち歩く。
  歯みがきが無理な時はうがいだけでも効果はあります。

3. 異常がなくても歯科検診を受ける。
  歯だけでなくお口のなかの異常についてもチェックしましょう。

4. カルシウムをしっかりとって骨を丈夫に。
  乳製品、小魚類、ごま、ひじき、大豆食品、緑黄色野菜等。

5. 食事と適度な日光浴でビタミンDを摂取。
  干ししいたけ、レバー、ニシン等


木曜午後はインプラント等の手術日となっています。
 3月18日 日本歯科先端技術研究所学術大会に参加(東京)
 3月20日~22日 神戸での学会に参加

●田中歯科月信(2012.2月号)

乳歯が抜けたら?

国内外に昔ながらの風習があります

日本では上の歯は屋根に投げ、下の歯は縁の下に放るというような風習が各地にあります。 天井や床の下にはネズミがよくいるので、次に生えてくる永久歯が、ネズミの歯のように丈夫な歯になるように、との願いを込めたのでしょう。 欧米では、抜けた歯を枕の下に入れて寝ると夜の間に妖精が取り、代わりにお金や贈物を置いていくと言われています。


木曜午後はインプラント等の手術日となっています。
 2月26日 (社)日本歯科先端技術研究所近北支部学術大会に参加(大阪)

●田中歯科月信(2012.1月号)

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

2012年が皆様にとって素晴らしい年でありますように

8020運動とは?(「ハチマルニイマル」と読みます。)

80(ハチマル)は80歳という年齢、20(ニイマル)は残っている歯の数です。親知らず(智歯)を除く、28本のうち20本以上自分の歯があれば、ほとんどの食べ物を噛みくだくことができ、おいしく食べられるといわれています。「酢だこ」のような粘弾性がある食物でも、20本あれば95%の人がよく食べられます。 つまり8020とは、80歳になっても自分の歯を20本以上保とうということです。厚生労働省と日本歯科医師会では十分な咀嚼機能の維持によって健康を維持していくことを目標とした「8020運動」を展開しています。


木曜午後はインプラント等の手術日となっています。
1月21日 (社)日本口腔インプラント学会九州支部市民公開講座で講演
     「インプラントの長所・短所」(宮崎)


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